2015年 7月12日 信徒奨励「前を向いて」

7月12日 主日礼拝信徒奨励要旨
「前を向いて」コリンズ・道子姉
ルカによる福音書9章59−62節


●私が携わるスティーブン・ミニストリーという活動は、病気や環境の変化、家族を亡くした痛みや悲しみの中にある人の辛さや苦しみを聞く事で共有し、心や魂のケアをするというものです。
このミニスター(ケアをする人)にならないか、と西之園牧師から言われた時『そんな大役は無理、気も短いし、若造だし、他に適任の人がいる』と躊躇したのを覚えています。しかし、そんな私がこの役を引き受け、キリストに従おうと前を向いて歩もうとした時に何が起こったかをお話したいと思います。
●このスティーブン・ミニストリーで私たちにできる事はcare(その人を気遣う事)であり、結果であるcure(治療)は神がなさる事だと教わりました。ですから私の役割は、苦しみを吐き出すはけ口となり、神の助けを求めて共に祈る事だと考えています。私がどれ程役立っていかはわかりませんが、確かに言える事はスティーブン・ミニスターになった事で私自身が大きな恩恵を受けているという事です。
●私は生来でしゃばりな性格でしたが小学生の頃『人に好かれるには、あまり自分の意見を言わないほうがいい』と悟り、自分の意見を言う事を控えるようになりました。それと同時に人の話を聞く事も楽しいと感じていました。ところが11年前に米国に来て、カレッジで勉強するようになると、自分の意見が決められず、また言えない、という事に苦しむようになりました。いかに上手く話すかに重点が置かれる米国の環境の中で、聞く事が好きということは何の得にもならないように思われました。でもそのような「聞くのが好き」という性質を、神は用いてスティーブン・ミニスターにして下さいました。神様は欠点と思える事でも、また相応しくないと思える人でも用いて下さるという事を知る事ができたのです。
●私が受けたもう一つの恩恵は、神に対する信頼が強くなったことです。 私自身、余計な言葉で相手を傷つけたりする可能性もあるので、面会をする前には毎回一生懸命助けてくださいと祈り願います。その事によって、私がケアする人の状況や、その人自身の気持ちに変化が現れることを実感することが出来ています。また、私がケアする人に寄り添っている間、私が特に何かしているわけではないので、神様・イエス様が私を助けてくださっている事、私のケアレシーバーを愛し、御手を差し伸べておられる事を感じることが出来るのです。このような体験からミニスターの働きに必要な助けは全て神が与えて下さる、という事を信じられるようになってきたのです。
●「私についてきなさい」というイエス様の招きは一人ひとり違います。でも私達は、往々にしてその招きに対し、尻込みしてしまいます。今日の聖書の箇所でも、イエス様に従おうとする人たちが、いろんな口実をつけてそれを先送りにしようとしています。ある人は『まず私の父を葬らせてください』、またある人は『家族に別れを言いに帰らせてください』と。けれども、イエス様は何よりも大切なのは「今、委ねて一歩踏み出すことなんだ」と言って下さっているのです。ですから、神の呼びかけに従おうとする時、ただ前を向いてキリストの背中だけを追い求めてついていく事をお勧めしたいのです。そうして一歩を踏み出す時に、神が道を、そしてその道を歩んでいくために必要なものを全て与え助けてくださることに気付かされ、ついには後についてくるようにとの呼びかけは私たちの幸せ・祝福のために言ってくださっていたのだと知ることができるのです。
●私自身、最初は自分には無理だと思ったこのスティーブンミニストリーへを押し出された事を今、とても感謝しています。これからもご一緒に、この教会で「私についてきなさい」と呼びかけてくださるイエス様のその声に勇気を持って、前を向いて、今、一歩を踏み出していきたいと思います。